樋口 誠也
HIGUCHI Seiya
長野県出身
名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科 助教
実物ではなく敢えて画像や動画などのイメージを介して見ることに関心を持ち、写真や映像を用いた作品を制作している。
主な作品:
《Headrest Theater》- 金柑画廊(東京,2025)
《super smooth》- 東京都写真美術館(東京,2021)、Gallery Cafe ULTRA(広島,2021)
《some things do not flow in the water》- 東京都写真美術館(東京,2020)、LASALLE College of the Arts(シンガポール,2019) など
これまでの作品:
《Headrest Theater》
制作年:2025 / 素材:ピグメントプリント、ブックマット / サイズ:525×375mm 37 点
人類が絶滅した世界で過ごすパペットたち...という架空の映画を題材にした、写真作品。「サイワイ」という謎の本を拾うところから、物語は始まります。
〈制作協力〉
撮影:井上 雄太 助監督:郷司 麻由 照明:新谷 俊一郎 照明助手:成田 開 背景技師:緒方良仁 人形操演:樋口 紗季

《Camera Roll Card vol.1》
制作:2023 / 素材:ピグメントプリント、アクリルケース / サイズ:63×88mm 200 点
トレーディングカードはグッズ展開のフォーマットとして定着し、日本国内では2018 年から市場規模の拡大が続いています。コレクションやゲームのためのカードは古くから存在していましたが、なぜここ数年で広く受け入れられるようになったのでしょうか。
その理由の一つは、スマートフォンとカードのサイズの類似にあると考えます。両者に共通する”手の中に収まる画像”という特徴に着目し、カードサイズの写真作品を制作しました。

《super smooth》
制作年:2021 / 映像尺 15 分 49 秒 / フル HD
パンデミックにより生活が変わっていく中では、自分の足で歩いている感覚が薄れ、アイススケートのように物事の表面を滑って進んでいる感覚でした。それは、立ち止まりたくても自分の意思では止まれないような感覚でした。映像作品《super smooth》では、自分の体を思い通りにコントロールできない様子や、その中で起きてしまった動きのエラーに焦点を当てています。時にはエラーや矛盾に敢えてつまずくことで、目の前の出来事にゆっくりと向き合えるのではないかと考えます。

《some things do not flow in the water》
制作年:2019 / 映像尺 21 分 17 秒 / フル HD
日本には、過去の嫌なことを忘れて無かったことにする意味として、「水に流す」という言葉があります。しかし、シンガポールには日本との歴史を背景に「許す、しかし忘れない」という言葉が残されていて簡単には水に流せないこともあります。本作品に登場する写真は、 日本とシンガポールの歴史に関係のある場所で撮影されています。私はその写真プリントと 一緒にシャワーを浴び、インクを洗い流しました。そしてインクが剥がれた写真を見ながら、 そこに写っていたものを思い出す過程を映像で記録しました。写真は過去の証拠となり得ますが、証拠がないからといってその事実が消えるわけでもありません。しかし、証拠がなければ忘れ去られ、上書きされてしまうこともたくさんあります。












